新入社員研修でアジャイル体験ワークショップを開催

今年の新入社員が職場体験でうちの課にもやってくるというので、アジャイル開発について話すことになりましたが、ただ講義をするだけではつまらないので、簡単なワークショップをやることにしました。 

概要

  • 参加者:9名
  • 時間:約3時間
  • 場所:会社の会議室
  • 用意するもの:付箋紙、A4用紙、ペン、マスキングテープ、カード(トランプ、プランニングポーカーなど)、ホワイトボード 

やったこと

自己紹介+4タイプ診断(アイスブレイク)

以下のサイトを参考に、性格診断をしてもらう。

next.rikunabi.com

進め方
  • 壁にマスキングテープを縦横に貼り、4象限を作る。
  • 参加者は、付箋紙に名前(ニックネーム)と今日学びたいことを書く。
  • 付箋紙を見せながら自己紹介する。
  • 直感で自分が何タイプかを選び、壁の4象限に付箋紙を貼る。
  • 次に、チェックリストで診断する。
学習のねらい
  • 見積もり(最初の直感)と実績(チェックリスト診断結果)の差異。
  • 付箋紙の正しい剥がし方。

正直に言うと、4タイプ診断はどうでも良くて、壁に付箋紙を貼ってもらい、付箋紙の正しい剥がし方ができているかを見たかっただけです。

 

そして、診断結果を元に、メンバーが偏らないようにチーム分け(各4〜5名)

 

コンセンサスゲーム

以下サイトを参考に、チームでの合意形成を体験。

グループワークで使えるNASAゲームのやり方

 

進め方
  • 問題文を見せて、最初は個人で考えてもらう(10分)
  • その後、チームで話し合ってもらう(15分)
  • 最後にNASAの模範解答と答え合わせ。
学習のねらい
  • 個人スコアとチームスコアの差異について考えてもらう。
  • 意見が違う場合にどうやって合意するか。

これは20年前、自分が新人の時に研修でやったもの。そのときは個人スコアよりもチームスコアが悪くなってしまい、「ちゃんと話し合いに参加してたか?相手に意見を聞いてもらえるような話し方ができていなかったのでは?」と講師にダメ出しされた記憶があります。。。

 

バッチサイズゲーム

進め方
  • PO(時間計測係)1名、残りは作業チーム
  • 作業チームの1人目は、10枚のカードを1枚ずつ裏返していく。全部裏返したら隣の人に渡す。
  • 作業チームの2人目は、受け取ったカードを1枚ずつ裏返していく。全部裏返したら隣の人に渡す。
  • これを最後の人まで行ない、最後の人はPOに渡して終了。
  • POは作業開始から作業終了(自分の手元にカードが届くまで)を計測する。
  • ゲームは3回行う。1回目はカード10枚ずつ、2回目はカード5枚ずつ、3回目はカード1枚ずつ渡していく。
学習のねらい
  • 3回(10枚ずつ/5枚ずつ/1枚ずつ)の計測結果の違いについて話し合う。
  • フロー効率について考えてもらう。

 

コンテキストスイッチゲーム

進め方
  • A4用紙に、縦に2本の線をひき、3つの列を作る。
  • それぞれの列にアラビア数字(1~10)、漢数字(一~十)、英字(A~J)を書いてもらう。(左:1~10、中:一~十、右:A~J)
  • 1回目は「1, 一, A、2, ニ, B、… 10, 十, J」の順番で書く。
  • 2回目は「1,2, … 10、一, ニ, … 十、A, B, … J」の順番で書く。
  • 1回目、2回目、それぞれの作業時間を計測する。
学習のねらい
  • 複数案件の同時進行は大変だということを理解してもらう。

 

ふりかえり

最後に、Fun/Done/Learnで4月からの研修をふりかえってもらった。

進め方
  • やったことを付箋紙に書き出す。
  • Fun/Done/Learnに分類してもらう。
  • 意見交換、ドットシールで投票
学習のねらい
  • ふりかえりの進め方、効果を体験してもらう。

 

こういったワークショップを1回やっただけでは何も変わらないと思うけど、現場に配属されて昔ながらのウォーターフォールの世界観に染められる前に、ちょっとだけでもアジャイルの種を蒔いておきたかった。 

新入社員だけでなく、先輩社員にもこういうワークショップを体験してもらいたい。